地球の表面をおおう巨大なプレートの沈み込み帯にしかない岩石「ヒスイ(翡翠)」。
プレート境界にある日本列島には、いくつかのヒスイ産地がありますが、その中でも糸魚川は国内随一の質と量を誇ります。
はるか昔から、私たちを魅了してきたヒスイ・・・その特徴について紹介します。
糸魚川のヒスイは約5億2000万年前にできたもので、「世界最古のヒスイ」といわれています。
糸魚川では、今から約6,500年前の縄文時代からヒスイの利用を開始し、大珠やまが玉などの装飾品に加工して交易していました。
メソアメリカ(現在のメキシコ周辺)のヒスイ文化は約3,500年前であり、日本は世界最古級のヒスイ文化発祥地といわれています。
糸魚川以外にもヒスイ産地がありますが、宝石になる良質なヒスイが多くあるのは糸魚川だけです。
地下深くからもたらされるヒスイには、希少な鉱物が含まれていることがあります。これまで、ヒスイを含む岩石のなかから、「糸魚川石」「蓮華石」「松原石」などの新鉱物が発見されています。
※詳しくはこちら(フォッサマグナミュージアムホームページへ)緑色がポピュラーですが、糸魚川のヒスイには白色、ラベンダー色、青色、黒色などがあります。外国では、赤色やオレンジ色のヒスイも発見されています。ヒスイをつくる主な成分はケイ素、アルミニウム、ナトリウムで色は白になりますが、鉄やチタン、クロムなどが含まれると色が変わります。
ヒスイやヒスイ文化を学べる施設を紹介します